めったに市場に出ない、10年以上瓶熟成された極甘口古酒。
ムーラン・トゥシェは1787年創業、8世代に渡り続く老舗で
コトー・デュ・レイヨンの膨大な古酒を保有する事で世界的に知られる生産者。
最低10年を経ないとリリースしないというポリシーを持ち、
10年の瓶熟成後の試飲で品質に納得したロットのみ発売。
長期の瓶熟成で、ゆっくりと味わいが開花する様にぶどうの20%は完熟前の酸味を多く残した段階で収穫され、残りは成熟具合を確かめながら4,5回に分けて遅摘みされる。糖度の高い完熟ぶどうと年により貴腐ぶどうをブレンドする事でバランスを取っている。
畑はレイヨン川から比較的離れた場所に位置し、川から発生する霧の影響が少なく貴腐菌が多く付く事は10年に1,2度と稀で残糖度は80-90g/Lと一般的なコトー・デュ・レイヨンと比べると低め。発酵は素材がニュートラルであるガラスかエナメルで内側がコーティングされたコンクリート製のタンクで天然酵母により行われ、熟成に樽を用いず、収穫の翌春の早い内に瓶詰め。全てのボトルは注文後に1本ずつチェックし、液面が低い物は同じヴィンテージのワインで補酒され、1991年以前のヴィンテージにはリコルクを行う。